猫がご飯を食べないしお腹が腫れて吐いたり下痢の時

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猫さんの体にしこりがあり、ご飯を食べなかったり、吐いたり、下痢をしたり、体重が減少したりしていた場合、肥満細胞腫かもしれません。

肥満細胞腫とは、体に異物が侵入すると、ヒスタミンやヘパリンなどの物質を放出してアレルギー反応と局所の炎症反応を引き起こすきっかけを作る細胞が腫瘍化することで起こる病気です。

腫瘍ができる場所によって、皮膚型肥満細胞腫と内蔵型肥満細胞腫に分けられます。

猫の肥満細胞腫は若い年齢の猫でも発症することがあるようですが、多くは中年齢や高年齢の猫に見られます。

猫がご飯を食べない原因が肥満細胞腫の時の症状

皮膚型肥満細胞腫の場合は、頭部や首まわりに発症しますが、ほかの部位に生じることもあります。

皮膚にできる肥満細胞腫では、脱毛をともなう小さな硬いしこりが1個だけポツッとできることが多いですが、体のあちこちにできることもあります。

内蔵型肥満細胞腫は、おもに脾臓(ひぞう)や肝臓(かんぞう)、小腸に発症するようです。

内蔵型肥満細胞腫の場合、初期のころには、軽度のおう吐(吐くこと)や下痢が見られます。腫瘍の進行により、おう吐や下痢がひどくなってくることがあります。

また、次第に食欲がなくなったり、元気がなくなり、体重が減少するといった症状も見られるようになります。

そのほかに、腹部を触るとしこりがあるのを感じられたり、やせているのにお腹が目立つといった様子が見られる場合もあります。

脾臓や腸管などにできる肥満細胞腫の多くは悪性度が高く、転移しやすいため、命の危険性があります。

猫が肥満細胞腫でご飯を食べない原因

肥満細胞腫の原因は、肥満細胞腫が発生する原因自体はよくわかっていないようです。

肥満細胞腫の平均発症年齢は9~10歳ですが、特定の品種の猫さん(シャム猫さん)では若い年齢で肥満細胞腫の発生がみとめられているため、品種による素因
(特定の疾患や異常に対する生まれつきの傾向)があるのではないかと考えられているようです。

また、多発性の皮膚型肥満細胞腫では猫免疫不全ウイルス(FIV)との関連も疑われています。

猫の肥満細胞腫の時の予防

肥満細胞腫の予防自体は難しいため、日頃から猫さんの体をなでて、しこりがないか
チェックしたり、おう吐や下痢がなかなか治らない場合には精密検査を受けさせたりと、早期発見と早期治療を心がけるようにしましょう。

猫が肥満細胞腫になった時の治療

肥満細胞腫の治療は、皮膚型肥満細胞腫の場合は、腫瘍とその周辺部分を手術で切除しますが、腫瘍が大きく完全に切除しきれなかった場合には、放射線治療や合成副腎皮質(ごうせいふくじんひしつ)ホルモン剤などを塗ったりした治療を行うようす。

また、そのほかの補助療法や化学療法がおこなわれることもあります。

シャム猫さんに発症するタイプの皮膚型肥満細胞腫は自然消滅することもあるため、
病理検査の結果によっては経過を観察する場合があるようです。

内蔵型肥満細胞腫では、患部を外科的に切除します。外科手術後は、皮膚型肥満細胞腫と同様に、放射線治療や、化学療法、補助療法などが行われることがあるようす。

※猫さんがご飯を食べない原因が病気であることが疑われる場合、まずは早めに
動物病院に相談されるのが良いかと思います。

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