猫の肛門嚢炎(こうもんのうえん)とは、肛門の肛門嚢という袋状の器官に炎症がおこった状態をいいます。肛門嚢は肛門の近くにあり、においのある分泌物をつくっています。
犬に比べて猫ではまれな病気で、肛門嚢に細菌感染が起こって内部に膿がたまり肛門嚢膿瘍(こうもんのうのうよう)になると、肛門嚢が破裂してしまうことがあるようです。
猫の食欲ない原因が肛門嚢炎の時の症状
肛門嚢炎になると、しきりに肛門をなめたり、お尻を床にこすりつけたり、しきりにお尻を気にするようなしぐさをみせます。
また、炎症が広がって痛みが生じると、お尻まわりを飼い主に触られるのを嫌がるようになります。
炎症がひどいときには、発熱や元気がなくなり、食欲もなくなったりします。
また、うんちをするのを嫌がって、便秘になることもあります。
肛門嚢の分泌口から細菌が入って肛門嚢に感染が起こると、肛門嚢内に膿がたまる肛
門嚢膿瘍(こうもんのうのうよう)になる恐れがあり、発見が遅れると肛門の近辺に
穴が開いて膿が出てきたりすることがあります。
猫が肛門嚢炎で食欲ない原因
肛門嚢炎とは肛門嚢の開口部が詰まったり、細菌感染をおこすなどして肛門嚢内に炎
症がおこることが原因です。
老化などで括約筋の収縮力が低下してくると、肛門嚢を自分で絞める力が弱まって内
部に分泌物がたまりやすくなり、たまった分泌物によって肛門嚢の開口部が詰まり炎
症がおこってくることがあります。
猫の食欲ない原因が肛門嚢炎の時の予防&対処法
猫の肛門嚢炎の予防
肛門嚢炎は、肛門嚢を絞って分泌物を排出させることを覚えれは、家でも予防するこ
とができます。
肛門嚢炎の対処法
対処法は、自宅で、月に1、2回、肛門に脱脂綿をあてて、軽く絞るといいようす。
ですが、これらの対処は、肛門嚢炎になったことがなければ、行う必要はないようで
す。
以前、肛門嚢炎を起こしたことのある猫の場合は、定期的に分泌物を排出させましょ
う。
また、下痢や軟便(やわらかいうんち)などで肛門の周囲が汚れると、肛門嚢への細菌感染が起こりやすくなります。
猫が肛門嚢炎になった時の治療
動物病院での治療は、炎症や感染を抑えるため、抗炎症剤、抗生剤をぬりつけたり、内服を行うようです。
また、肛門嚢を絞ったり、肛門嚢内部にカテーテルを入れて洗浄したりして、分泌物を排出させて、内部を消毒したりといった治療がおこなわれるようです。
※猫さんの食欲ない原因が病気であることが疑われる場合、まずは早めに、動物病院に相談されるのが良いと思われます。